文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL

文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL
高温度プラズマ維持の阻害要因は「熱雪雪崩輸送」と京大研究Gが特定 核融合炉運転でも重要

京都大学などの研究グループは、磁場閉じ込め核融合プラズマに発生する突発的なエネルギーの流出(熱雪崩輸送)が、高温度状態のプラズマ(高閉じ込め状態)の維持を妨げる要因であることを実験的に発見した。

研究グループは、臨界プラズマ試験装置(JT-60)のプラズマ加熱パワー増加時のプラズマ温度分布と密度揺動等の実験データを解析し、熱雪崩輸送が高温閉じ込め状態に及ぼす影響を明らかにしている。

これまで熱雪崩輸送が起きたタイミングを同定することが困難であったが、乱流計測と解析手法を駆使してプラズマ密度の揺らぎと同時に熱雪崩が発生していることを見いだし、その結果として熱雪崩輸送のダイナミクスの観測に成功した。

研究グループは「研究で得られた結果は、将来の核融合炉運転において極めて重要な知見になる」と紹介。「高閉じ込め状態を効果的に維持するためには、熱雪崩輸送の発生を極力抑制し、かつ制御する必要が示された」としている。

この研究には、京大をはじめ量子科学研究開発機構、中部大学、豊橋技術科学大学、東京大学の研究者が参画している。

【研究の概略図】熱雪崩の発生が高閉じ込め状態の維持を
阻害する様子を示している