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低価格コンピューターで学習推論可能なAIモデル 岐阜大教授らが開発 軽量で既存と同程度の性能を達成

岐阜大学の加藤邦人教授と日本車両製造の共同研究チームは、物体認識や検知などAIの適用先の範囲を限定することで、軽量ながらも既存の大規模モデルに匹敵する性能を持つ汎用マルチモーダルAIの基盤モデルを開発した。

オープンAI社のGPT-4などを筆頭に、莫大な知識と認識を実現するAI基盤モデルの開発競争が世界的に行われている。だが、これらは性能向上に伴ってメモリーと学習コストの上昇という課題を抱えており、その軽量化が求められている。

研究では、AIの適用先を限定して学習プロセスを最適化することで、軽量で低コストながら実用的な性能を達成する新しいAI基盤モデルを開発した。特に、特定のタスクへの適用において、既存の大規模AIモデルに匹敵する性能を達成しているという。

研究チームは「これにより鉄道車両の生産時に起こりうる説明性の高い異常検知への応用など、産業分野におけるさらなる応用の可能性が拓ける」と期待を寄せている。