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難治性疾患「悪性脳腫瘍」 名大教授らが新薬の治験開始 革新的治療法として期待

名古屋⼤学の齋藤⻯太教授らのグループは、難治疾患「悪性脳腫瘍」に対する新規核酸医薬である「antiTUG1製剤」による医師主導治験(第Ⅰ相)を開始する。悪性膠芽腫に対する新たな治療法となることが見込まれている。

悪性脳腫瘍は国内で年間2000例程度の疾患。現行の治療法である手術や放射線治療、全身化学療法による根治は難しく、予後は極めて不良とされる。

この薬剤は、腫瘍細胞の⽣存や薬剤抵抗性に関与する⻑鎖⾮翻訳RNAである「TUG1」を標的とした新たな治療法であり、治療⼿段が限られ予後が厳しい悪性膠芽腫に対する⾰新的治療法となることが期待されている。

治験は名古屋大学を中心に他2施設で実施予定としている。被験者の登録期間は今年1月から2026年3月まで。29年3月の終了を予定している。