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NICTがサイバー攻撃を観測レポート公開 攻撃関連通信18%増 調査目的は約6割

情報通信研究機構(NICT)は、サイバー攻撃の観測状況をまとめた「NICTER観測レポート2023」を公開した。大規模サイバー攻撃観測網で2023年に観測された攻撃関連の通信は、昨年から18%増加した。また、海外機関の調査目的と思われるスキャンパケットが占める割合は全体の63.8%に達した。

サイバー攻撃関連の2023年の総観測パケット数は約6197億。昨年からおよそ1000億増えた。また海外からの調査目的と見られるスキャンの割合は昨年の54.9%から増加して63.8%を占めている。

データを大量に送りつける攻撃「DRDoS攻撃」の観測では、多くのコンピューターを利用して行う攻撃が頻繁に発生したため、年間の攻撃件数が昨年の3465万件から5561万件へと拡大した。

攻撃に悪用されたサービスの種類は151種類から21種類へと減少したが、不適切な設定で外部に公開されているIoT機器のサービスを悪用したDoS攻撃が観測されたとしている。

NICTは「対策方法の検討や啓発、被害の拡大防止に向けた注意喚起を迅速に行うことが、ますます重要になっている」と訴えている。