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琵琶湖固有魚「ホンモロコ」 近畿大研究Gが産卵会期を発見 世界初成果

近畿⼤学など4機関の研究グループは、コイの仲間「ホンモロコ」が⽣まれ育った場所から琵琶湖を回遊した後に、産卵のために⽣まれた場所に⾼確率で戻ることを明らかにした。コイ科魚類が卵を産むために回帰することを確認したのは世界初。ホンモロコの生態解明や資源回復に貢献しそうだ。

ホンモロコは琵琶湖固有の魚で、コイ科の中では最も美味な魚とされる。1995年以前は毎年数百トンが捕獲されたが、それ以降は激減した。2019年には50トンを下回っている。

研究グループは、琵琶湖と接続する内湖の1つ「⻄の湖」で、⽔⽥を利⽤したホンモロコの種苗⽣産放流を実施。琵琶湖内での漁獲を解析することで、ホンモロコの詳細な回遊⽣態について検証した。

その結果、⻄の湖から琵琶湖に移動したホンモロコは、秋には琵琶湖沿岸の⽔深10〜20メートル地点で採取され、冬には放流した場所から20キロメートル以上も離れた沖合の⽔深30〜90m地点で採捕された。翌春には西の湖で成熟固体を高い確率で取ることができた。

研究グループの代表で近畿大学の亀甲武志准教授は「ホンモロコは沿岸から沖合まで広く回遊した後に、⽣まれ育った場所に産卵のために戻ってくることが分かった」と説明。この研究成果は産卵保護の重要性の周知につながるとコメントしている。