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細胞外遊離糖鎖が肝臓から分泌される 理研研究Gが発見 「疾患マーカーとして有用」の可能性高まる

理化学研究所の鈴木匡主任研究員らの研究グループは、血液中に存在する多様な分子「細胞外遊離糖鎖」が肝臓から分泌されていることを発見した。この糖鎖が肝機能を示す疾患マーカーとして有用であることを改めて示した。応用研究を加速させそうだ。

先行研究により、生体高分子と結合しない糖鎖の1種である「遊離糖鎖」のうちN型糖鎖に類似する遊離N型糖鎖(FNG)が疾患のマーカーとして使える可能性が示唆されていた。だが、それらの細胞外遊離糖鎖がどのように生成されるかについては、これまで知見がなかった。

研究グループは、ラットの肝臓の初代培養を用いてその培地中に遊離糖鎖が分泌されるかどうかを調べるとともに、同時に同一個体の血清中の遊離糖鎖に共通性があるかどうかを検証した。

その結果、どちらにも多様な構造を持つ遊離糖鎖が存在することが分かり、血液中の遊離糖鎖は肝臓から分泌されることが明らかとなった。鈴木主任研究員らは「血中の遊離糖鎖が、将来肝臓の機能や病態を表すバイオマーカーとして有用である蓋然性が高まったと考えられる」としている。