九州⼤学の加河茂美主幹教授らの研究グループは、⽊造住宅の建築で二酸化炭素(CO₂)排出に寄与している部⾨を特定し、建築に関わる部⾨のグループ分けをした。CO₂排出量の多い部⾨群の特定を⾏ったところ、電力や製鉄で多く発生していた。
住宅建築におけるCO₂排出量を示した「カーボンフットプリント」を調査すると、電力部門の排出が最多の32%。また、建築に関わる部門をグループ分けすると製鉄プロセスが15%を占めて最も多かった。研究で示したデータを指標とすることで、購入者は住宅ができるまでの温室効果ガスの排出量を比較して判断できるという。
研究グループは「住宅部⾨の脱炭素化のためには、家庭での電⼒消費を減らすだけではなく、他産業と協⼒し、建築段階でもCO₂排出量を減らすことが必要不可⽋だ」と指摘している。