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水中でも駆動可能な超薄型有機太陽電池 理研研究Gが開発 ウェアラブルデバイスなどでの活用に期待

理化学研究所の福田憲二郎専任研究員、染谷隆夫リーダーらの研究グループは、超薄型有機太陽電池の耐水性を改善。水中でも駆動可能な素子の開発に成功した。英科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に1日付で掲載されている。

超薄型有機太陽電池は、その柔軟性と軽量な性質により、ウェアラブルデバイスの潜在的な電源として期待されているが、従来の超薄型電池は水に弱いという問題があった。

研究グループは、陽極を構成する銀と発電層との界面に酸化銀を備えることで、陽極と発電層との間の界面接着を強化する技術を生み出した。耐水性と超柔軟性を兼ね備えた有機太陽電池を実現している。

作製された厚さ3マイクロメートルの電池は、水に4時間浸した後もエネルギー変換効率の保持率は89%。水中で30%の圧縮ひずみと復元を繰り返す変形を300回加えた後も、エネルギー変換効率の保持率は10割強を誇った。

染谷リーダーらは「作製した耐水性と柔軟性を備えた超薄型有機太陽電池は、衣服に貼り付けることができる環境エネルギー電源として、ウェアラブルデバイスやe-テキスタスタイルに向けた長期安定電源応用の未来に大きく貢献する」と評価している。

水中でも長時間駆動する超薄型有機太陽電池