東京農工大学と東北大学、徳島大学の研究グループは、たんぱく質が機能を獲得する上で重要な役割を果たす「フォールディング」を促進するメカニズム及び独自に見いだした機構「遅延制御」などの成果をまとめた論文を発表した。
論文では、たんぱく質品質管理機構の全体像とその破綻に至る仕組みがさらに詳細に解明されることでパーキンソン病やアルツハイマー病、ヤコブ病などの「ミスフォールディング病」の発症予防と根本的治療につながる方法が発見できると意義を唱えた。
また、「たんぱく質フォールディングは医学、薬学、そして化学、産業に密接に関わる研究分野だと説明。計算科学などとの融合によりその理解と制御がさらに深化し、健康と福祉、そして長寿高齢化に伴う社会問題の解決に大きく貢献する」と説明している。
他にも、フォールダーゼとして対照的な2面性を示す分子メカニズムの解明やは初めての人工フォールディング促進分子の開発などが著されている。