東京大学の長谷川達生教授らは、非対称な棒状分子が全て同一方向にならんだ極性単結晶薄膜を塗布形成できる新たな有機半導体を開発した。
研究グループはπ電子骨格末端の置換基に意匠を凝らし、互いの極性を打ち消し合う効果を抑えた新たな分子を開発した。さらに分子内のアルキル鎖長を系統的に変えたところ、極性/反極性の積層が、アルキル鎖の炭素数の偶奇により交互に出現する現象を見いだした。
長谷川教授らは「材料開発とともに、極性結晶を応用したオプトエレクトロニクス・ピエゾエレクトロニクスに有用な新たなデバイス機能の開発を進めていく」としている。