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自然目根来のように働くT細胞「MAIT細胞」 阪大研究Gが自己抗原を初発見

大阪大学の山﨑晶教授らの研究グループは、免疫細胞が自己由来の胆汁酸化合物を認識することを明らかにした。今後、免疫疾患の治療薬としての可能性が期待されている。米国科学誌に26日付で掲載されている。

人の肝臓に多く存在し生体防御などで働く「MAIT細胞」の構成成分はこれまで不明であった。

今回の研究でグループは、硫酸化胆汁酸CA7SがMAIT細胞に含まれていると発見した。CA7Sが初めて発見された自己抗原となる。CA7Sを作る酵素を欠損させたマウスを作製すると、MAIT細胞は減少しており特に分化で重要であることが示されている。

研究グループは「医学的にはCA7Sは自己免疫疾患のバイオマーカーとして有望であるとともに、CA7S及びその誘導体はMAIT細胞の異常活性化に伴う自己免疫疾患の治療への応用が期待される」とコメントしている。