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DNA鎖のよじれを細胞が認識して処理 東大などの研究G仕組みを発見

東京大学の白髭克彦教授やスウェーデンのカロリンスカ研究所らの研究グループは31日、細胞核内のDNA鎖に生じるよじれを細胞が認識し処理する仕組みを明らかにした。がんの発生や老化を防ぐために細胞がもっている仕組みの理解に貢献するという。

研究では、分裂期中期に停止させた標準的な細胞株で分子モーター「Smc5/6複合体」が結合している箇所を網羅的に測定。結合箇所に共通する性質を数理モデリングなどの手法を用いて詳細に解析した。

その結果、同複合体は遺伝子転写の下流に発生するDNA鎖の正の超らせんが蓄積してる箇所に結合しているという仮説を得た。この説の正しさは、核内DNA上の正の超らせんレベルを操作した酵母細胞を用いた実験で立証できた。

加えて、研究グループはDNA 鎖上に存在した正の超らせんを1つのループ内にまとめ上げることができることを発見したという。

白髭教授らは「正の超らせんを認識するたんぱく質が細胞核中に存在すること、正の超らせんへの適切な対処がなされないことで核内DNAが不安定になる可能性があることを示した点に意義がある」とコメントしている。