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MPSにヒトiPS由来のオルガノイドを導入 血管化に必要な因子特定する技術を京大と関西医大が解明

京都大学の横川隆司教授らの研究グループは、関西医科大学の六車恵子准教授らと共同で血管床を有する生体模倣システム(MPS)にヒトiPS細胞由来の大脳オルガノイドを導入し、その血管化に必要な因子を特定する技術を開発した。

研究ではマイクロ流体デバイスやオルガノイド、トランスクリプトミクスを組み合わせた方法により、ヒトiPS細胞由来の大脳オルガノイドに対し血管新生を促進する因子を同定した。さらに、これら因子によりMPS内の血管床からオルガノイドへの血管新生が促進されることを実証している。

横川教授らは「このようなアプローチは、大脳オルガノイドに限らずさまざまなオルガノイドの血管化を促進するための基盤技術となる」と説明。「今後は、オルガノイドの更なる長期培養を通した成熟化が可能になり、ヒト臓器の発生の理解につながると共に疾患モデルを用いた薬剤開発などを通して社会に貢献していく」としている。