新潟⼤学と富⼭県⽴⼤学、⼤阪公⽴⼤学、ベルリン⾃由⼤学の研究グループは、マッコウクジラ由来の薬である「⿓涎⾹(りゅうぜんこう)」の主成分アンブレインにビタミンD受容体結合能があることを解明し、さらにアンブレインよりも受容体親和性が⾼い化合物を酵素合成することに成功した。薬剤などへの利用が期待されている。
⿓涎⾹は万能薬としても利⽤されていたことから、多様な⽣物活性をもつことが考えられている。ビタミンDにも多様な⽣物活性が報告されており、サプリメントとして利⽤されるとともに、類縁体が⽪膚疾患や⾻疾患の治療薬として使⽤される。
研究では、アンブレインの化学構造がビタミンDと類似していることに着⽬。解析によると、アンブレインにビタミンD受容体結合能があることが明らかになった。⿓涎⾹の多様な⽣物活性の⼀部はビタミンD受容体を介したものであることが⽰唆されている
研究グループは「天然を凌ぐ⽣物活性を持つ薬剤の創出にもつながるものであり、現在、さらなる成果創出に向けた産学連携や異分野融合の共同研究を進めている」としている。