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葉緑体の発達を適正に制御する新因子「BPG4」 京大など3大学研究Gが発見

京都大学と東京大学、明治大学の共同研究グループは、葉緑体発達を適正に制御する新規因子「BPG4」を、植物形態を調節するホルモンであるブラシノステロイド(BR)の生合成阻害剤「Brz」を用いた研究によって発見した。地球環境改善や食料生産に貢献する研究にもつながりそうだ。

研究によるとBPG4は、BR及び光により発現制御され葉緑体チラコイド膜の層構造と連動する葉緑体発達を抑制する機能を持つ。さらに強光下における光合成過剰によって引き起こされる活性酸素ストレスから回避させる生物学的な役割も持つ新規因子であることが分かっている。

グループの中野雄司教授は「研究によって得られたBPGは、長らく探されていたBRシグナル伝達下流で葉緑体発達制御と光合成活性制御の本質を担う鍵遺伝子を発見したという基礎研究の観点から重要なマイルストーンになる」と評価している。