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サンプルフロー型超高速時間分解X線回析法 東大など3大学が開発 光メモリの超高速モニタリングが可能に

東京大学と筑波大学、仏レンヌ大学の共同研究チームは、新たな測定法「サンプルフロー型超高速時間分解X線回折」を開発した。35ピコ秒という超高速でモニタリングができる。成果は24日付で国際的科学誌に掲載されている。

この方法は、溶液中に分散させた結晶に光照射を行うと同時に、超高速時間分解X線回折測定を行うことで、光相転移における結晶構造変化を調べるもの。溶媒に分散させた結晶をフローし、循環させることで光照射により相転移をした結晶を冷却器を通して元の結晶構造に初期化することができる。

そのため測定の積算が無限にできるようになり、温度ヒステリシスの中であっても結晶構造の変化の情報を超高速かつ詳細に得ることができるという点がポイントだという。

研究グループはルビジウム―マンガン―コバルト―鉄プルシアンブルーの実証実験を行い、光照射後の構造変化を超高速かつ精度よく測定できることを示した。研究チームは「室温における光相転移はメモリやフォトニックデバイスなどにも用いられる現象であり、本測定法の活用が期待される」とコメントしている。