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小さな異物を高精度に可視化 理科大・立命館大研究Gが技術開発 導電率マッピングの空間分解能を向上 

東京理科大学と立命館大学の研究グループは、電気インピーダンス・トモグラフィ(EIT)で数学的手法と機械学習を組み合わせた画像処理法(AMD法)を開発。得られる導電率マッピングの空間分解能を上昇させることに成功した。

材料内部の状態を破壊せずに分析できるEIT法には、検出分解能が低いという課題があった。そのため研究グループは、AMD法を開発。その妥当性を評価した。その結果、機械学習と画像処理を組み合わせることで、導電率マッピングの空間分解能が向上すると分かった。

また、実験データを使用することで、この手法がセメント系材料にも適用できると当時に優れた分解能を示すことを実証している。さらに、基材に対して小さな異物が含まれる場合、他の手法よりも明確に補足できることを明らかにしている。 グループの一員である東京理科大の生野孝准教授は「この手法はまだいくつかの課題が残されているが、今後、建築物の崩壊を未然に防ぐための重要な検出技術につながっていくことが期待される」と評価している。