富山大学など5機関の共同研究グループは16日、分子シミュレーションを活用した抗体医薬品のユニバーサルデザインに成功したと発表した。従来の効果に加えて、オミクロン株BA.1株に対しても動物実験において薬効が回復する改変抗体医薬品「UT28K-RD」を作製している。
研究グループはコロナウイルスに対抗して、素早く行える分子シミュレーションを活用した抗体医薬品のユニバーサル化デザイン技術を考案。実証実験を行い、UT28K―RDを生み出し、BA.1株に対して薬効があると確認した。
研究グループは「今回の分子シミュレーション解析における抗体デザイン技術を応用することで、ウイルスの変異によって失われてしまう薬効を回復する抗体改変技術開発につながる」と説明している。