筑波大学の浦⼭俊⼀助教らが参加する4機関からなる研究グループは17日、⾼温酸性泉中の微⽣物から新奇RNAウイルスゲノムを発⾒したと発表した。これまでウイルスが見つかっていない70~80度の環境でも生息することを示唆している。
研究ではRNAウイルスのゲノム情報を精度良く捉える独⾃開発の⼿法を⽤いた。雲仙及び霧島市の噴気地帯の⾼温酸性泉に存在する⾼度好熱性の微⽣物集団から、全く新奇なRNAウイルスゲノムを発⾒。このウイルスを「ホットスプリングRNAウイルス(HsRV)」と命名した。
浦山助教らは「HsRVの培養株は得られていないが、推定宿主であるバクテリアが培養可能な系統であることから、今後HsRVを保持する宿主株を培養してこのウイルスの形状や⽣態、さらにはRdRP(RNAポリメラーゼ)を含む分⼦⽣物学的な性質を明らかにすることを⽬指す」と力を込めた。