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「生命現象に適用できるメッセージ力場理論とモデル」慶應大×理研研究チームが開発に成功 医学への貢献に期待

慶應義塾大学の桜田一洋教授らと理化学研究所(理研)の研究チームは予測の医学の基盤となる物理学の理論を開発することに成功した。これは物理学と人工知能(AI)解析を組み合わせたハイブリッドAIを実現するための基盤理論であり、高精度の予測に基づいた医学に広く貢献することが期待される。

病気の発症をはじめとした人間や生物の性質、社会や生態系の特性が将来どのように変化するかを個別に予測し、問題の発生を防ぐ技術の開発は安心な社会を実現するための喫緊の課題だ。

研究では「ハイブリッドAIの基盤開発」の成果がでている。チームが新たに開発した力場理論とモデルを中核に、圏論の随伴関手を導入することでハイブリッドAIの基盤を生み出したという。

桜田教授らは「開発したメッセージ力場理論とモデルは、発生と成長、病気の発症、老化、意識、進化について、これまでの生物学や医学とは異なる新たな物理学の枠組みによって説明し、予測することが可能になる」としている。