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ストレス症状に個体差が生じるメカニズム 名市大研究Gが解明 うつや不安障害の治療法開発に貢献

名古屋市立大学と京都大学、大阪大学の研究グループは、マウスを用いて心理社会的ストレスにさらされた際に表れる行動表現型の個体差を決定する脳内メカニズムを発見した。ストレスが引き金として発症するうつ病や不安障害に対する治療法の開発につながる可能性があるという。米科学誌「ニューロン」に16日付で掲載されている。

ストレスによって表出する症状も個人で異なるなど多様性がある。だが、その個人差を生み出す脳内の仕組みはこれまで分かっていなかった。

研究グループは、精神疾患において頻繁に認められる社会性低下とアンヘドニア(喜びの喪失、無快楽症)の2つの症状に着目。心理社会的ストレスを負荷したマウスを4つのサブタイプ(社会性低下あり/なし+アンヘドニアあり/なし)に分類した。そして、各サブタイプの行動を規定する神経回路の同定とその基盤となる分子メカニズムについて検討した。

その結果、心理社会的ストレスに対する行動発現の個体差には、内側前頭前野を起点とし

た異なる神経回路が関わることが明らかになった。研究グループは「ストレスに起因するさまざまな疾患の予防や診断、治療法の確立に向けた取り組みをさらに推進していく必要がある」とコメントしている。

研究の背景