産業技術総合研究所(産総研)とCORE技術研究所は共同で、ドローン空撮による橋梁(きょうりょう)インフラのたわみ計測法を開発した。今後全国各地の橋梁に適⽤されることが期待されるという。
橋などのインフラ構造物を効率的に評価するために、構造物の変位を簡単かつ低コストで計測する⽅法が必要。だが、従来の変位センサーやカメラによる計測法ではこれらを構造物あるいは地⾯に固定する必要があり、山などでの点検には⼿間とコストがかかった。
ドローンで計測することでアクセス困難な場所でも効率的に点検できるが、空撮では画像ぶれによりミリメートルオーダーのたわみ計測が困難という課題があった。
産総研は規則性模様を有する基準マーカーを導⼊。そのマーカー模様の位相情報を活⽤した⼈間のバランス感覚に近い⾼精度な画像ぶれ補正技術を開発することで、空撮でも橋の健全性評価に必要とされるミリメートルオーダーの微⼩変位の計測に成功した。
研究グループは「技術をさらに発展させ、社会インフラの⻑期モニタリング技術の開発やクラウドシステムによる⾃動解析の研究開発を実施していく予定」としている。