熊本大学の檜垣匠教授らの研究グループは、細胞の中の構造体の分布を包括的に評価する画像解析手法を開発した。植物受精卵の内部を確認している。
研究グループは解析技術を植物受精卵における細胞内構造の画像データセットに適用した。すると、受精卵が細胞伸長を開始する時点から最初の細胞分裂に至るまでの間、これらの細胞内構造がどのように配置されているのか詳細に捉えることに成功した。
そのデータを分析したところ、受精卵の内部は受精直後から、微小管が多い頂端部と液胞が多い基部の2つに区分される可能性があり、その境界は細胞先端から約43.6%の位置にあることが判明している。
研究グループは「手法は植物受精卵の研究に限らず様々な細胞における細胞内構造の分布を解析する上で役に立ち、波及効果の大きな研究成果と考えられる」とコメントしている。