東北大学と㈱日本海水、第一周波鋼業㈱は、高効率な高周波誘導加熱を用いた試験装置を開発。酸化マグネシウムを還元して金属マグネシウムを得る実験に成功したと発表した。二酸化炭素の削減や資源のカントリーリスクの低減につながりそうだ。
研究チームは再生可能エネルギーを用いて二酸化炭素の発生しない加熱方法によって生産されるマテリアルを「グリーン・マテリアル」と名付けた。その嚆矢(こうし)としてマグネシウムを選び、製錬方法を「グリーン・ピジョン法」と命名している。
研究チームはグリーン・ピジョン法によるマグネシウム製錬の試験装置を開発。還元剤をシリコンとした実証実験を行い、実際に金属マグネシウムの回収に成功した。
3者は「マグネシウムの循環利用技術と社会システムを構築することにより、地産地消のエネルギー利用、再エネ電力供給の安定化、エネルギー備蓄による防災対策などにおいてエネルギー・セキュリティに貢献することができる」とコメントしている。