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世界最高の熱量性能を示す固体冷媒 東大とアイシンの共同研究チームが開発成功

東京大学の大越慎一教授と㈱アイシンの共同研究チームは27日、伝圧による断熱冷却と加熱温度が世界最高の固体冷媒を開発したと発表した。固相-固相転移冷媒の熱量効果の中で世界最大の|∆Tad,rev|値を示しているという。

研究チームは、新しい無機固体冷媒「ルビジウムシアノ架橋マンガン-鉄-コバルト無機化合物」が、圧力を加えたり開放したりすることで、温度が上昇及び下降する効果「バロカロリック効果」を示したと説明。340MPaで74K(57~−17度)、560 MPaで85K(88~3度)という大きな可逆的断熱温度変化を示すことを発見した。

研究チームは「バロカロリック効果材料の分野における新たな可能性を開くものであり、新しい固体冷媒の開発に貢献するものと期待される」としている。