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曲がったガラスなどへの利用に期待 中部大特定教授らが「10%まで伸ばせる反射防止膜材料」開発 

中部大学の多賀康訓特定教授らは13日、最大約10%まで伸ばしてもクラックが入らない新しい薄膜材料を開発したと発表した。曲げても割れにくいために自動車用インストルメントパネルや大型ディスプレー、ショーウインドーなどさまざまな用途に適用できると期待している。

開発したのは金属酸化物とフッ素樹脂のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、金属インジウム(In)からなる薄膜材料。金属酸化物は酸化セリウム(CeO₂)、シリカ(SiO₂)、酸化ニオブ(Nb₃O₅)、アルミナ(Al₂ O₃)の4種類で、それぞれを含んだ膜をスパッタリング技術によって基板上に積層する。

多賀特定教授は「開発した反射防止膜材料は自動車のインパネや大型ディスプレーのほか、メガネレンズやカメラのレンズにも利用できると期待している。企業と組んで3年以内の実用化を目指す」とコメントしている。