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メタサーフェス反射板のテラヘルツ帯評価装置 NEDOなど4機関が開発

新エネルギー・産業技術総合開発機関(NEDO)と産業総合研究所、大阪大学、TDK㈱は13日、メタサーフェス反射板のテラヘルツ帯評価装置を開発したと発表した。

周波数のテラヘルツ帯(100ギガヘルツ~10テラヘルツ)では反射板のサイズが波長に比べて大きくなり必要な伝送距離は数十メートルにも達するため、電磁波より小さな構造体の配列「メタサーフェス反射板」の性能評価は困難であった。このことがテラヘルツ帯メタサーフェス反射板の開発の支障となっていた。

このような背景を踏まえてNEDOなど4機関は、テラヘルツ帯メタサーフェス反射板の反射性能を正確かつ簡便に評価できる同装置を開発した。装置は、疑似平面波を生成する「オフセットグレゴリアンアンテナ」から成り、実使用と同等の平面波照射下でのメタサーフェス反射板の性能評価をコンパクトなセットアップで実現する。

さらに、本装置による高精度反射板評価技術を活用して、6Gで利用が想定される220・293ギガヘルツの両周波数帯の電磁波を同じ方向に高効率で反射するデュアルバンド5メタサーフェス反射板の開発に成功した。

4機関は「本装置による高精度な反射板評価技術を活用して、メタサーフェス反射板のさらなる高機能化や高効率化を推進し、ポスト5G/6Gの通信エリアを基地局の増設なしに柔軟に拡大する技術基盤の確立を目指す」としている。

反射板テラヘルツ帯評価装置(左)と評価装置に
用いられるオフセットグレゴリアンアンテナ(右)