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理研、ヒトiPS細胞に対する高効率な蛍光タンパク質導入法を開発

理化学研究所(理研)の林洋平らの研究チームは、ヒトiPS細胞に対する高効率な蛍光タンパク質導入法を開発した。薬剤候補評価系の構築や再生医療などへの貢献が期待されている。

生きた細胞の状態を可視化するために、指標(マーカー)となる重要な遺伝子発現を蛍光または発光タンパク質(レポーター)を用いて可視化する研究開発が広く行われている。特にゲノムに直接蛍光タンパク質を組み込むこと(ノックイン)は非常に有効だが、その効率は低い。

研究チームは、うまく組み込まれなかった細胞を除去するシステムを開発することにより、ヒトiPS細胞の高効率なノックインを達成するとともに、数々のマーカー遺伝子の蛍光レポーターiPS細胞株群を作製した。

研究チームは「蛍光タンパク質などのレポーターがノックインされた細胞を利用することで、細胞状態を可視化することは、創薬などにおけるタンパク質発現を指標とした薬剤候補評価系の構築、再生医療に向けた細胞製造法の確立に貢献する」としている。