聖路加国際病院の研究チームは11日、循環器病に関連する健康の社会的決定要因(SDOH)のスクリーニング/アセスメントツールに関する総説論文を発表した。近年のSDOHに関する関心の高まりと現状存在する評価ツールの全体像を明らかにしている。
世界保健機関(WHO)はSDOHを「人々が生まれ、成長し、生活し、働き、年齢を重ねる環境で健康上の結果に影響を与える医学的でない要因」と定義、提唱している。
同病院による論文では、既報の循環器病に関連するSDOHの評価ツールがどのように展開されているのかや、SDOHの各項目の循環器病の転帰との関連性が分かっている。また、アジア各国からの報告は十分ではないことも判明した。
研究チームは「本研究の結果を踏まえ、循環器病とSDOHとの関連に対する理解を深めるとともに、効果的な介入策の開発と実装を促進するためにさらなる臨床研究と社会的実施プログラムが今後より一層必要になる」とコメントしている。