慶應義塾幼稚舎の相場博明教諭とチェコ・カレル大学のクラールデイビット博士は、栃木県那須塩原市にある「木の葉化石園」の地層から30万年前のセンチコガネ科の化石を新種として報告した。これは、2022年9月に行われた慶應義塾高等学校の授業中に当時高校3年生の八谷航太さんが岩石を割って発見したもの。
化石を相場教諭が確認したところ、日本に生息しないセンチコガネ科の仲間であると同定した。大あごなどの形から新種に可能性が高いと考えられた。だが、標本がどれも海外産で入手困難であったことから、クラール博士に協力を依頼したところ新種であるとされた。
相場教諭らは「今回の発見は日本列島の昆虫の種分化と生物地理を考える上の貴重な資料となる可能性がある」としている。