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CO2の吸着で非磁石を磁石に変える 東北大准教授らが成功 非磁性物質による磁気秩序の発現は世界初

東北大学の高坂亘准教授らの研究グループは、大阪大学などとの共同研究を実施。二酸化炭素ガスを吸着させることで、磁石としての性質を持たない「常磁性体」を、磁気秩序を示す「反強磁性体」にすることに成功した。非磁性物質により磁気秩序を実現させたのは世界初だ。

研究グループは二酸化炭素の吸着により、磁石ではない物質から磁石である反強磁性体に変わる多孔性材料の開発に成功した。これは二酸化炭素を脱着させると常磁性体となる性質がある。二酸化炭素が内包されることにより分子格子が変形され、電子状態が変わることが原因だ。

二酸化炭素のように、ガスとして扱える温度が広範でかつ圧力も自由に変えられる非磁性物質により磁気秩序を実現させたのは世界初とみられる。

研究グループは「これで二酸化炭素というありふれたガスを用いて、磁気相の変換、消去、創出すべての操作が可能であることが実証されたことになり、高機能分子デバイスの実現へ向けて基礎と応用の両面から大変意義深い結果だ」と説明している。