文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL

文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL
自律的に収縮や弛緩を繰り返す筋肉の現象「サルコメリックオシレーション」 中部大講師が新たな波動特性を発見

中部大学の新谷正嶺講師は、横紋筋(心筋・骨格筋)の最小収縮ユニットである「サルコメア」が自律的に収縮や弛緩を繰り返す現象「サルコメリックオシレーション」に潜む新たな波動特性を発見した。

これまでのサルコメリックオシレーションの研究では、波形が崩れていない特定のサルコメアの振動波形に注目し、その波形からサルコメリックオシレーションの性質を調べる研究がほとんどだった。その結果、なぜ波形が崩れるのか、その因果関係への理解があまり進んでいなかった。

今回発見されたこの波動特性は、個別のサルコメア長の計測ができなくても、横紋筋そのものがどのように波打ったのかを計測すれば捉えられる。研究グループは、「超音波画像診断装置などの体に影響の少ない計測装置の計測と組み合わせることで、人体の内部の心臓や格筋の筋収縮系の力学特性が正常か異常かなどを評価するための基盤となる」としている。

筋肉の構造イメージ