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光通信や光スイッチなどへの用途が期待される物質の合成に成功(東北大)

東北大学の山下正廣名誉教授らの研究グループは27日、1次元鎖ヨウ素架橋白金錯体中においてカウンターアニオンにアルキル鎖を複数導入することで1次元鎖白金3価錯体の実現に成功したと発表した。光通信や光スイッチなどへの応用につながるかもしれない。

これまでさまざまな方法で1次元鎖3価錯体の開発が行われてきたが、いまだにニッケル以外の金属では実現していない。特に白金3価錯体は電荷移動吸収帯が低エネルギー側にシフトされると予想されているため、ニッケル錯体を凌駕する巨大3次非線形光学効果は期待されていなかった。

研究グループでは1次元鎖ヨウ素架橋白金錯体中においてカウンターアニオンにアルキル鎖を複数導入することで、ついに1次元鎖白金3価錯体の実現に成功した。

研究グループは「今後1次元鎖白金3価錯体の基礎物性解明や非線形光学材料、光スイッチ、光通信などへの応用につながる」としている。