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がん治療の新たな方法「免疫チェックポイント阻害薬」 横浜市大などが副作用リスクを調査

横浜市立大学病院化学療法センターの堀田信之センター長と、米国ニューヨーク州ロズウェルパーク総合がんセンターの藤原裕医師らによる共同研究グループは27日、がん治療の新しい方法として注目されている「免疫チェックポイント阻害薬」を従来の固形がんの周術期治療に追加する場合の副作用リスクを算出した。

日本人の死因で最も多いのはがんで約4人に1人が亡くなっている。近年、免疫チェックポイント阻害薬が日本でも承認されたことで、がん治療の新しいアプローチとして注目される。だが、個別の研究では重度な有害事象発生頻度が少なく検出力が限られているため、副作用リスクが十分に評価できていなかった。

そのため研究グループは、28本のランダム化比較試験の約1万7000人のデータを解析。その結果、治療関連死亡の増加傾向、Grade3~4の副作用の増加、治療中止に至る副作用の増加が確認されたと報告している。

Grade3~4の副作用(重大な副作用)の増加