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メタゲノムから環境温度を予測 遺伝研研究員らが技術開発 遺伝と環境の数理法則も発見

国立遺伝学研究所の黒川真臣特任研究員らのグループは、環境中に存在する微生物全体が持つ遺伝情報と環境温度の間に特有の数理法則が成り立つことを発見したと発表した。その法則を利用してメタゲノムより取得した遺伝情報から環境温度を予測する技術「Metagenomic Thermometer」を開発したと発表した。

自然環境では微生物は群集として存在し、さらに環境条件をコントロールすることは非常に困難。そのため、環境温度と微生物群集の関係についての詳細な研究はほとんど行われてこなかった。

研究チームは開発した技術を用いて、人工的に構築した多様な温度の温泉河川において、微生物群集のメタゲノム解析から環境温度を高精度に予測することに成功。また、公共データを利用して、温泉河川以外の環境、特にヒト腸内環境にも技術が適用可能であることを示した。

研究グループは「地球温暖化による環境温度の上昇に伴う微生物群集の変化を予測することで、地球上の物質循環に対する理解や感染症対策に貢献することが期待さる」としている。