京都大学の中溝聡特定講師らの研究グループは1日、肉芽種性疾患「サルコイドーシス」の患者を解析することでペントースリン酸回路が亢進したマクロファージが炎症反応を起こしていることを明らかにした。チームは製薬会社と連絡を取り、新たな薬剤の開発を要請しているという。
肉芽種性疾患の原因は判明していないため、治療も対症療法しかない。そのため、その代表とされるサルコイドーシスを分析することで要因を明らかにしたいと研究者らは考えた。
分析した結果、「ペントースリン酸回路という代車経路が亢進しているマクロファージが肉芽種を作っていること」、「マクロファージは皮膚だけでなく全身の病変にいること」、「サルコイドーシス以外の肉芽種性疾患でも存在すること」を明らかにした。
研究グループはペントースリン酸回路を標的とすることにより肉芽種性疾患を治療できる可能性を指摘。研究結果を基にした新たな薬剤の開発を製薬会社に要望しているという。