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肝硬変患者の神経機能が低下 岐阜大研究G明らかに、不慮の事故防止に寄与

岐阜大学の三輪貴生医師らのグループは、肝硬変患者では外的刺激に対して瞬時に正確に動作する神経機能が低下していることを明らかにした。肝硬変患者における不慮の事故のリスク評価と健康寿命の延長に寄与することが期待されている。

本研究では、肝硬変患者160人と肝硬変のないコントロール群160人を対象とし、米国で開発された「落ちてくる棒を掴むあるいはそのまま落とす」という単純な動作を用いたデバイス「ReacStick1」を用いて、外的刺激から0.4秒以内の反応速度と正確性を調査。

その結果、肝硬変患者では肝硬変のないコントロール群と比較して有意に反応速度および反応の正確性が低下していることが示された。外的刺激に対する反応速度や正確性は、従来測定方法がないため十分に調査されていなかったが、ReacStickを用いた研究の結果により肝硬変患者においては外的刺激に対する反応速度と反応の正確性の低下が明らかとなった。

研究グループは「研究成果は肝硬変患者における不慮の事故のリスク評価と健康寿命の延長に寄与することが期待される」としている。