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車両の効率的配置で約30%の走行距離効率化が可能 東北大が住商と実証実験

東北大学と住友商事㈱は、量子技術のビジネスへの一層の活用に向けてカーシェアリング事業のデータを活用した実証実験を行った。その結果、車両の効率的な配置により約26パーセントの走行距離の効率改善が可能であり、量子技術がサービス事業の改善に有用であることを示している。

住友商事のカーシェアリング事業では、充電や利用状況が異なる複数の車両を回収し、利用の多い地域を優先した再配置とユーザーのサービス利用の維持を両立する必要がある。だが、車両の配置作業は作業員が数人単位で取り組むため、車と人員の効率的な運用が課題だ。

車両の状況やサービス利用状況、作業員の状況といった多様な要素がある中、住友商事は、実証実験において、乗り捨て型のEVカーシェアリング事業で得たデータを東北大に提供。量子技術を用いた最適な配車作業のルートを導くことに取り組んだ。

実証実験の結果、走行距離を約26パーセント低減することを実現し、量子技術がサービス事業の改善に有用であることを確認することができたという。

住友商事は「時間やエネルギーといったリソースの最適な活用に取り組んでおり、実証実験で得られた結果を生かしていく」としている。