文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL

文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL
陸上生物の幹細胞分裂の調節機構 学習院大研究Gが明らかに

学習院大学の平川有宇樹助教らの研究グループは14日、陸上生物に保存された幹細胞分裂の調節機構を明らかにした。植物幹細胞のコア調整機構の解明に大きな一歩を踏み出した。研究結果は国際学術誌「カレントバイオロジー」に掲載される。

幹細胞の量を調節する情報分子として「CLE(クレ)ペプチドホルモン」が知られている。だが、CLEペプチドがどのようにして幹細胞を増やすことになるのかは明らかになっていなかった。

研究グループはCLEペプチドの標的遺伝子「JINGASA(ジンガサ)」を発見。これは幹細胞領域の一部の細胞で作られ、並層分裂を促進する機能を持っている。結果として、幹細胞の量を減らすよう調節していることが分かった。

研究グループは「植物の幹細胞調節の基本的な仕組みやその進化が解明されるとともに、幹細胞調節遺伝子の機能改変による作物の収量向上につながる」と述べている。