文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL

文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL
「ヒアレラ・ヤシュマラ」 広島大研究Gが新種のヨコエビを発見 世界最高生息水温を52.1度に更新

広島大学はペルー北部の温泉から新種のヨコエビ「ヒアレラ・ヤシュマラ」が発見されたと16日に発表した。このヨコエビは52.1度の水温で生活できることが確認されており、これはヨコエビの中では最高生息水温となる。

この新種の発見によりヒアレラ属の分布拡大の新しいストーリーが提案された。ヒアレラ・ヤシュマラに近縁な南米の系統が北米に侵入したことで、ヒアレラ属のヨコエビは南米から北米へと分布を拡大していった可能性が高いことが遺伝子解析から明らかになった。

広島大学の富川光教授は「ヒアレラ・ヤシュマラの生態や生理を詳しく調べることで、甲殻類における高温耐性のしくみが明らかにできるかもしれない」と分析。「これらは、ヨコエビ類はもとより、トゲウオ科魚類やサンショウウオ類などの冷水性淡水生物の保全のための基礎的情報として非常に重要」と説明している。