理化学研究所(理研)の三好建正チームリーダーらの研究グループは9日、スーパーコンピュータ「富岳」を用いた30秒ごとに更新する数値天気予報(NWP)の研究成果が、米国計算機学会(ACM)のゴードン・ベル賞気候モデリング部門の最終候補に選出されたと発表した。
同賞はACMが毎年ハードウェアとアプリケーション開発において最高の成果をあげた論文に付与する栄誉。理研の研究では、地球温暖化によって危険な雨の発生が増加する地球規模の気候機器を解決する一歩として、雨を正確に予測するNWPシステムを開発した。
気象庁で使われている1時間ごとのシステムに比べて、30秒ごとに更新が行われるため急速に発達するゲリラ豪雨での有効性も明らかになっている。
三好チームリーダーは「このたびゴードン・ベル賞気候モデリング部門ファイナリストに選出されたことを大変嬉しく誇りに思う」とコメントしている。同賞の最終発表は17日に行われる予定。