文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL

文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL
世界初、光の配光角を制御できる深紫外LEDの開発成功 殺菌などでの活用に期待(NICT)

■研究ポイント■

◎ナノ光構造技術により、世界で初めて光の配光角を制御できる深紫外 LED を開発

◎オプティクスフリー〝高指向性〟深紫外 LED の実証と同時に、光取出し効率の向上にも成功

◎殺菌・通信等の応用で、深紫外LEDの安全性、効率性、生産性を飛躍的に高める技術として期待

国立研究開発法人情報通信研究機構(N I C T)未来ICT研究所の井上振一郎室長らの研究グループは、光の波長以下の微細構造を駆使した光の位相制御技術である「ナノ光構造技術」により光の配光角を制御。極めて高い指向性を有するオプティクスフリー(レンズ等を使用しない)深紫外LEDの開発に世界で初めて成功した。紫外線LEDは、深紫波長領域の光を発する半導体発光ダイオード。殺菌、水や空気の養家、医療機器など、多彩な分野で新たな市場創出が期待されている。

今回開発した深紫外LEDでは、光学レンズを用いることなく、ナノ光構造技術とマイクロLED構造を組み合わせることで、放射される深紫外光の配光角を緻密に制御し、ビーム形状にコリメートできることを実証した。

また、本構造は、深紫外LEDの光取出し効率 の向上にも有効であり、配光角の制御機能だけでなく、その光出力を大幅に向上(約 1.5倍)させる効果があることも明らかにした。

深紫外LEDは、空気中を浮遊するエアロゾル状のウイルスの不活性化や、太陽光による背景ノイズに邪魔をされない光無線通信用の光源等として期待されています。本成果は、高コストのレンズや光学部品を使用せずに、必要な箇所のみに高強度の深紫外光を効率的に照射することを可能にし、深紫外光の無駄な広がりを抑え、人体等に照射されるリスクを低減し、深紫外LEDの安全性、効率性、生産性を飛躍的に高める技術として期待される。