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超電導量子ビットを高速に初期化 産総研が新方法を開発

産業技術総合研究所(産総研)の中村秀司主任研究員らは31日、超伝導量子ビットを高い忠実度で高速に初期化する新しい手法を開発したと発表した。

近年提案されている量子誤り訂正を用いた大規模な量子コンピューターでは、量子ビットを任意のタイミングで高速かつ高い忠実度で初期化する必要がある。この手法では、まず超伝導量子ビットの励起状態を光子の状態に変換する。その光子をナノ加工によって作製した超伝導・常伝導接合で吸収することで、超伝導量子ビットを初期化するというもの。

この手法では量子ビットへの影響を小さく保ったまま、高い忠実度で高速に量子ビットを初期化することができる。この方法を用いて、従来の手法に比べて約65%に短縮した約180ナノ秒(1ナノ秒は1秒の10億分の1)の初期化時間において99%以上の忠実度で量子ビットを初期化することに成功した。

研究チームは今後について「今後は素子と測定系の最適化することで、より高速な初期化を目指した研究を行う」としている。