法政大学の平森大規助教らの研究グループは、日本で初めて性的マイノリティとそうでない人の生活実態や意識を比較できる全国無作為抽出調査を実施した。「バイセクシャル・両性愛者」と回答した人は1.8%おり、トランスジェンダーと答えた人も約1%いた。
調査では2023年2~3月に日本で居住する18~69歳の1万8000人い対して郵送とウェブで実施。5339人から回答を得た。
「回答者の性的思考アイデンティティと性自認のあり方」を問うと、自分のことを「異性愛者」と回答した人が最多で79.0%。「決めたくない・決めていない」とした人が5.6%、「バイセクシャル・両性愛者」1.8%と続いた。
現在認識する性別が、出生時に割り当てられた性別と同じであるとした人(シスジェンダー)と回答した人はほとんど10割であったが、トランスジェンダーと答えた人もおよそ1%いた。
法政大学の平森助教は「大変貴重なデータとして、引き続きさまざまな角度からの分析を行い、その結果をもとに、家族と性の状況にかかわらず、暮らしやすい社会のあり方の検討に役立てていく」としている。