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ほぼ水なのに、水となじみにくい 東大の研究Gが「ゲル・ゲル相分離」を発見

東京大学の作道直幸特任准教授らの研究グループは、水溶性高分子である「ポリエチレングリコール(PEG)」の網目が大量の水を保持したPEGハイドロゲルにおいて新しい相分離現象「ゲル・ゲル相分離」を発見した。今後、新たな機能を持つ高分子材料の開発に貢献する可能性がある。ほぼ水と同じなのに、水となじみにくい「ゲル・ゲル相分離材料」の最高に成功したという。

ゲル・ゲル相分離は多くの水を含む環境で、希薄な高分子によってゲルを形成した時に生じる。この程度は、水分量が多いほど顕著になり、より水となじみにくい疎水性のゲルが形成される。これは化学構造から予測されるPEGの特性を3次元の網目構造の形成により変えることができると示している。

研究グループは「今後、想像を超える新たな機能を持つ高分子材料の開発が期待される」と説明している。