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送球イップス、症状が強い人に三つの特徴 「送球が上手くいった時に失敗しなくて良かったと思う程度が高い」など

主にスポーツの動作に支障を来たし、突如思い通りのプレーができなくなる「イップス」。立命館大学の井上和哉助教らが、野球の送球イップスの症状が高い人の特徴を心理的や社会的環境要因から検討した結果、三つの特徴を有していることが明らかとなった。その三つとは「送球が上手くいった時に失敗しなくて良かったと思う程度が高い」「自らの思考に囚われる傾向が高い」「ミスに対してチームメイト、コーチ、監督から叱責されることが多い環境にいる」こと。

研究では中学生から社会人の野球経験者292人。中学、高校、大学、社会人の野球チームに対して、アンケートへの回答を求めた。

その結果、野球の送球イップスの症状が強い者は、「送球が上手くいった時に失敗しなくて良かったと思う程度が高い」「自らの思考に囚われる傾向が高い」、「ミスに対してチームメイト、コーチ、監督から叱責されることが多い環境にいる」という結果が明らかとなった。

井上教授は「今後は、実際にイップスを抱える方を対象に、心理療法(認知行動療法)の介入を行い、その効果検証を進めていく予定」とコメントしている。