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新しいナノ粒子特性評価法の有効性を東大研究Gが確認 工業や産業への応用に期待

東京大学の一木隆範教授らの研究グループは24日、液中1粒子観察法であるNTAと深層学習解析を組み合わせた新しいナノ粒子特性評価法の有効性を示したと発表した。工業や産業分野への応用が期待される。

データの時系列変化だけでなく周囲との相関性も考慮するため、畳み込みによる局所特徴の抽出を得意とする1次元CNNモデルと時間ダイナミクスの蓄積ができる双方向LSTMモデルを統合した。

統合モデルを用いた軌跡解析により、従来のNTAだけでは区別できないほぼ等しい大きさで形が違う2種の金ナノ粒子について、1粒子ベースで約80%の分類精度を達成できた。

研究グループは「NTAの拡張は、球形とは限らないナノ粒子の性状・凝集状態や均一性評価、品質管理など、研究のみならず工業・産業分野への応用につながる」と説明している。