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スティッフパーソン症候群の全国調査を初実施(徳島大)

徳島大学の松井尚小准教授などの研究グループは24日、自己免疫疾患「スティッフパーソン症候群(SPS)」の初めての全国調査を行い、患者数、罹患率、抗体の測定状況などを解析した。SPSの指定難病への登録などが期待される。患者数などが調査されたのは初めて。

SPSは体の筋肉の硬直やけいれんを発生させる難病。これまで全国的な疫学調査が行われておらず、患者数や検査所見、治療の有効性などは不明であった。

調査では医療機関4429施設に、2015年1月1日~2017年12月31日に診療したSPS症例数をアンケートして2156施設から回答を得た。

この調査から2年間の患者数は257人、罹患率は人口10万人あたり0.2人と推定された。また、症状を分析すると55例が確認。用いられた免疫療法を調べると、ステロイド大量静注療法、血液浄化療法、免疫グロブリン大量静注療法などが行われていた。

研究グループは今後について「この研究によりSPSの指定難病への登録、検査体制の整備、有効かつ安全な治療方針の確立へとつながることが期待される」と説明している。