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第3世代の発光材料から発光ダイオード開発 多彩な機能備えたダイオード開発が可能に(近畿大)

近畿大学の今井喜胤らの研究グループは、安価でエネルギー変換効率が高く、第3世代の発光材料と呼ばれる「TADF分子」という発光性の分子を用いて、第3世代円偏光有機発光ダイオードを開発した。化学分野の国際的学術誌「フロンティアズインケミストリーナノサイエンス」にオンライン21日に掲載された。

研究グループは、TADFのうち1,2,3,5-テトラキス(カルバゾール-9-イル)-4,6-ジシアノベンゼン(4CzIPN)を発光材料として用い、第3世代緑色有機発光ダイオードを作製した。

この有機発光ダイオードに対して外部から磁力を加えることによって、緑色の円偏光を発生させることに成功した。また、磁力の方向を変えることで、円偏光の回転方向の制御が可能であることを明らかになっている。

今井教授は「さまざまな機能性を備えた円偏光発光ダイオードの開発が期待される」とコメントしている。