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東京理大の研究Gが人由来ヒスタミンH₃受容体の活性回復に成功

東京理科大学の白石充典准教授らの研究グループは、エラープローンPCR法を用いてヒト由来ヒスタミンH3受容体(H3R)の遺伝子にランダム変異を導入し、出芽酵母の細胞内で活性をもつ受容体を見出すことに成功した。新たな医薬品などの開発に貢献しそうだ。

研究では、エラープローンPCR法でH3R遺伝子にランダム変異導入を行ったところ、H3Rの活性が回復した変異体を得ることができた。この変異体の解析から、4つのアミノ酸変異が活性の回復に寄与すると発見。これらの変異のうち3つは、クラスAのGたんぱく質共役型受容体(GPCR)の活性化に関わるDRYやNPxxYモチーフ付近に位置した。

また、H3Rの活性が回復した変異体は、Gタンパク質結合の特異性やリガンド結合特性を保持していることも分かった。この成果はGPCRの作用機構を調べる新たな医薬品や治療法の開発に貢献されそうだ。